『窓際のスパイ』シーズン4の原作を読んでみた
Apple TV+で放送されている海外ドラマ『窓際のスパイ (Slow Horses)』シリーズを見た事がありますか?
私はこのテレビシリーズをきっかけに原作を英語のオーディオブックで聴き始め、すっかりハマってしまいました。
現時点でドラマ化の方はシーズン3まで放送されているのですが、シーズン4が放送されるのはまだまだ先のこと。2024年の11月下旬にApple TV+で配信予定となっています。
これまでは、シーズン1→1冊目、シーズン2→2冊目、シーズン3→3冊目の内容制作されているので、シーズン4は4冊目の『Spook Street』の内容になる事が予想されます。
先が気になるので、一足先に4冊目の原作をオーディオブックで聴いてみる事にしました。
早速、感想を載せていきたいと思います。
具体的な登場人名は伏せて書きますが、ネタバレがあるので、続きを読みたくない人は下記の「5.感想 」の箇所は読まないようにお願いします。
1. 『Spook Street』by Mick Herron
2. オーディオブックについて
日本のAmazonで配信されているのではなく、アメリカのAmazonで配信されているオーディオブックを聴いた。アメリカ版はこちらから商品を確認可能。
配信日(Audible):2017/2/21
再生時間:10時間 32分
ナレーター:Gerard Doyle
このナレーターの本は4冊目なので、だいぶ聴き慣れた。落ち着いた中年のおじさんの声で、1.25倍速で聴いた。イギリス英語。
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3. あらすじ
『窓際のスパイ (Slow Horses) 』シリーズの4作目。ロンドンのモールで爆弾テロがあり、市民が犠牲になるところから物語がスタートする。一方で、Slow Horse (スロー・ホース)のメンバーRiver Cartwright (リバー・カートライト)の祖父David Cartwright (デイビット・カートライト)が痴呆になりつつある。祖父が過去の機密情報を漏らすのではないかと心配するRiver。そんな中、情報機関の本部でパニックボタンの警告が鳴り、遺体を特定するためにJackson Lam(ジャクソン・ラム)が呼ばれる。
4. 評価 ★★★★★(5/5)
5. 感想(ネタバレあり)
前回の3冊全てユーモアがあり笑えるが、4冊目の今回は面白さが半端ない。Lam (ラム)とSlow Horses (スロー・ホース)メンバーとのやりとりが面白すぎて、今思い出すだけでも笑えてくる。
そして、今回はSlough House (スラウ・ハウス)に新メンバーが加わっているのが見どころ。まずは、JK Coe (ジェーケー・コウ)。白人男性で元銀行員。最初はつまらなそうなキャラだなと思っていたが、本の後半では、なんだこいつ?!と一転気になるキャラに。
ストーリーなのだが、驚きの展開がある。Riverの祖父Davidの家でパニックボタンが発動したため、MI5の職員が駆けつけ、遺体の確認のためにLamが呼ばれる。Lamはその遺体は(ここでは控えるが) Slough Houseのあるメンバーだと身元確認をする。
一方で、Roddy Ho (ロディ・ホー)はSlough Houseの同僚が死んだとメッセージを受け取る。まずRoddyが先にしたこと…。
死んだメンバーが使っていたパソコンを、自分が使う用に取りに行ったのだ。パソコンのケーブルを外し始め、自分の事しか考えていないRoddy。メンバーが死んでショックなシーンなのに、Roddyの行動とのギャップが面白くて、声に出して笑った。同僚が死んだことよりそっちかよ?!いかにもRoddyらしい行動。
その後、舞台がフランスになったり、国をまたがって繰り広げられるスパイのストーリーが展開される。先が気になりどんどん聴き進めてしまう。
そして、話の最後の最後はショックすぎて、え?っと息を呑んでしまった。
いつもなら早く次の巻が読みたい!と思うのだが、しばらくショックで次の本に手を出す気になれないでいた。
4冊目はApple TV+の放送前に読んだので、話が理解出来るか心配だったのだが、問題なく理解出来た。ドラマを見る前に、原作本を読む自信に繋がった。むしろ、ドラマを見た後に本を読むと、ドラマと本をいちいち比べながら読み進めてしまうため、集中さが欠けてしまう事に気づいた。映画・ドラマ化された作品は、先に本の原作を読むべきだなと改めて気づいた。
ストーリーライン、笑い、キャラクラー、全てにおいて楽しませてくれた1冊でした。
6. 『Slow Horses』シリーズ
以前『Slow Horses』シリーズの本についてまとめた記事を載せたので、是非読んでみてください。