『窓際のスパイ』シーズン3 ドラマと原作の違いを公開!
Apple TV +の海外ドラマ『窓際のスパイ』シーズン3はもう見ましたか?
シーズンを重ねるにつれて面白さが増すこのドラマ。シーズン3の面白さは半端なかったですね。
私は、先にテレビシリーズの方を観た後に、シーズン3の原作『Real Tigers』を英語で読みました。
原作では、ドラマでは描かれていないシーンがいくつかあったので、『窓際のスパイ』好きにはたまらない楽しみがありました。
そこで今回は、ドラマと原作本との違いをいくつかご紹介したいと思います。
下記にはネタバレが含まれているので、『窓際のスパイ』シーズン3を観た後に読むことをお勧めします。
1. 原作本『Real Tigers (リアル・タイガーズ)』by Mick Herron (ミック・ヘロン)
2. あらすじ
『窓際のスパイ (Slow Horses)』シリーズの3作目では、Slow Horse (スロー・ホース)の仲間の1人が誘拐され、誘拐犯から釈放の条件が要求される。この危機に直面したSlough House (スラウ・ハウス)のエージェントたちは、まさに能力を試されることになる。彼らはMI5の情報本部であるRegent's Park (リージェンツ・パーク)の厳重なセキュリティを突破し、仲間の安全のために貴重な情報を盗み出さなければならない。成功する見込みはほとんどなく、彼らは困難な事態に陥る。
3. 原作との違い
①冒頭でのイスタンブールのシーン
ドラマではイスタンブールでSean Donovan (ショーン・ドノバン)とその彼女のAlisonが一緒にベッドにいるシーンから始まるが、本にはイスタンブールでのシーンは一切ない。
ドラマではAllisonは自殺するが、本では”Sean DonovanとAlisonが車に乗っていて、事故ってしまい殺した”という冤罪をかけたれる、というちょっとややこしい設定になっている。
ドラマの方が、Sean Donovanの意図が伝わりやすいので、私はドラマの展開の方が好きだ。しかも冒頭にそのシーンを持ってくるあたりが、インパクトがあり視聴者の興味をそそる描かれ方をしているのでいいなと感じた。
②あのメンバーたちがパブで飲んでいる?
原作では話の序盤でなんと、Marcus (マーカス)、Shirley (シャーリー)、Roddy Ho (ロディー・ホー)の3人がパブで飲んでいるシーンがあるのだ!
しかも、Roddy Hoが飲んでいるのはアルコールフリー!😂
この3人がパブにいるなんて、想像しただけでも面白すぎじゃないですか?!
ドラマでもこのシーン、是非見たかった!
そもそも、なぜパブにいたかと言うと、RoddyがMarcusを飲みに誘ったのだ。
RoddyがMarcusを誘った理由は、Roddyが”Louisaが自分に興味があるんじゃないか”というとんでもない勘違いをしていて、Marcusに「Louisaが自分のことについて何か言ってた? 」と探りを入れるためだったのだ。
MarcusがHoと2人ではパブに行きたくないので、Shirleyも誘った、という経緯。
Roddy Hoはドラマの方ではオタクだが割とかっこよく描かれているが、本ではメガネをかけていて、もっと勘違いが甚だしく、あまり魅力的ではないイメージ。
こういったRoddy Hoの鈍感な性格が原因で、次のシーズン4ではトラブルに巻き込まれることになる…。
③Catherine (キャサリン・スタンディッシュ)とSean Donovan (ショーン・ドノヴァン)の関係
実はCatherineとSean Donovanはアル中の会(AA)で一緒になった事があり、過去に関係を持っていたのだ。
Catherineはドラマでは真面目そうだけど、本だと昔はよく遊んでいて荒れていた風に描かれている。
若い頃のCatherineは今のLouisaに何か状況が似ているところがあるような気がする。シーズン2で彼氏のMin(ミン)を失って、一夜だけの関係を持つようになるあたりとか。
Catherineも上司のCharles Partner (チャールズ・パートナー)を失って、似たようだった状況なのかもしれない。
④James “Spider” Web (ジェイムス・スパイダー・ウェブ)の最期
憎らしいけど、何故か憎めないキャラのSpider Web。
ドラマではSean Donovanに殴られて死んでしまい、そしてレストランの前に捨てられるというドラマチックに描かれているが、本では全く違うストーリーになっている。
Spider Webはドラマと同じように、シーズン2 (本2冊目)の最後に撃たれてしまう。3冊目の原作では彼は病院にて植物状態になっているのだ。Riverも病院を訪れている。そして話の最後では家族の同意を得て人工呼吸器を外されて死ぬ、という結構寂しい最期なのだ。
インパクトのあるキャラクターで好きな人も多かったはず。そのため、ドラマでは最後に目立たせたのかな?
⑤アイスを食べていたのは誰?
ドラマではJackson Lam (ジャクソン・ラム)が最後の回で、Diana Taverner (ダイアナ・タバナー)と歩きながらアイスを食べているシーンがある。
実はこれ原作ではMarcusとShirleyが外で仕事中にアイスを一緒に食べているのだ。
なんともほのぼのとして可愛いシーン。👫🤗私の記憶によると、確かマーカスはピスタチオ味を食べてたはず。Shirleyはストロベリーだったかな?
ドラマではLamが食べているが、これもまた異色でいい。
⑥Marcus (マーカス)が車に仕込んでいた銃
ドラマの最後の方で出てくる、あのしびれるシーン。 Marcusが車の中に銃を隠していて、それをShirleyに見せる場面。
ドラマでこれを観た時、「何これ!?」と興奮してしまった。
実は原作では車に銃を仕込んでいるのではなく、帽子に銃を隠しているという設定になっている。
ドラマに比べて地味だが、現実味のある内容になっている。これに関してはドラマの方が大袈裟に演出されていて私は好きだ。
ドラマはこういったエンターテイメント要素もしっかり取り込まれていて、本にはない楽しみがある。
⑦誰かがLamを殺そうとした?
ドラマではRiver (リバー)が書類を持って車で去って行くシーンで終わるが、本ではもっと大々的なのだ。
最後の最後、本ではPeter Judd (ピーター・ジャッド) が殺し屋をSlow Horseに送り込み、Lamが狙われる。
そして、Lamが銃でその相手を射止めるというシーンで終わっている。
え?今のなんだったの?という衝撃な終わり方で、最後の最後まで楽しめる内容なのだ。
あまりLamが銃を使ったりして、直接活躍するシーンはないので、貴重なシーンが本では見られるのだ。
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4. おわりに
ドラマと本では細かな違いがたくさんあります。今回は、印象に残ったその一部をご紹介しました。
本の内容もドラマの内容もどちらも面白いので、『窓際のスパイ』が好きな人は、是非原作本にもチャレンジしてみてください。
また、他にも『窓際のスパイ』についての記事を書いていますので、合わせて読んでみてください。