『窓際のスパイ』シーズン5の原作を読んでみた
先月、『窓際のスパイ (Slow Horses)』シリーズの原作5冊目を読み終えました。
アメリカではApple TV+のテレビシリーズ、シーズン5の制作が決定されています。
シーズン5はこの5冊目『London Rules』の内容を元に制作される事が予想されます。
まだシーズン4はApple TV+で配信されていないのですが、2024年11月下旬に配信される予定です。
内容を忘れないうちに、5冊目の本の感想を載せたいと思います。
具体的な登場人名は伏せて書きますが、ネタバレがあるので、続きを読みたくない人は下記の「5.感想 」の箇所は読まないようにお願いします。
1. 『London Rules』by Mick Herron
2. オーディオブックについて
日本のAmazonで配信されているバージョンではなく、アメリカのAmazonで配信されているオーディオブックを聴いた。アメリカ版はこちらから商品を確認可能。
配信日(Audible):2018/6/13
再生時間:11時間 27分
ナレーター:Gerard Doyle
このナレーターの本は5冊目なので、だいぶ聴き慣れた。落ち着いた中年のおじさんの声で、1.25倍速で聴いた。イギリス英語。
オーディブルの無料体験は下記のボタンから!
3. あらすじ
『窓際のスパイ (Slow Horses) 』シリーズの5作目では、MI5のトップClaude Whelan (クラウド・ウィーラン)が首相を守る任務を担当し、様々な方向から非難を受ける。一方、スラウハウスでは、MI5のヘッドオフィスを追放されたスパイ、通称Slow Horses (窓際のスパイ)たちが個人的な問題に苦しんでおり、新たな同僚がサイコパスであるという疑念もある。さらに、誰かがロディ・ホーを殺そうとしている。彼らは集団として最大の強みを再発見し、”悪い状況をますます悪化させる能力”を発揮する。
4. 評価 ★★★★☆(4/5)
5. 感想(ネタバレあり)
前作の4冊全てそうなのだが、私は事件の内容よりも、Slow Horseのメンバーがどう物事を対処するのか、の方が面白くて興味がある。
今回の一番の見どころは、誰かがRoddy Ho (ロディ・ホー)を殺そうとしている、という話のストーリー。
まずRoddyが車で轢かれそうになるのだが、その時に「ポケモンGo」をしていたRoddy。びっくりするシーンなはずなのに、思わず笑ってしまった。
たまたまその様子をShirley (シャーリー)が見ていて、Roddyをかばって助けるのだが、Roddyは誰かに轢かれそうになったことすら気づいておらず、 「何してるんだよ!?」とシャーリーに怒る始末。Roddyらしい。
前回の4冊目で「彼女が出来た」と言っていたRoddy。5冊目でもまだ付き合っているようで、Roddyの命が狙われているのと何か関係があるのかが今回の見どころ。
Roddyを守るために、River(リバー)、Louisa(ルイーザ)、Shirleyの3人がRoddyを監視して、クラブや家までついて行くシーンが面白い。そして、なんとRoddyの家にいたのは!?
その後、疑われている事件を事前に防ぐために、Slow Horsesのメンバーが仕事をするのだが、そのチーム分けが興味深い。River (リバー)と4冊目に出てきた新メンバーのJK Coe (ジェーケー・コウ)、そしてLouisa (ルイーザ)とShielry (シャーリー)の男女のチームに分かれて行動する。
そして、ここではネタバレになってしまうので詳しくは書かないが、5冊目に出てくるキャラクターの1人が話の中盤で誤って死んで(殺されて?)しまう。その死に方が面白くて、笑ってしまった。いかにもSlow Horsesらしい展開で、こういう展開が他のスパイシリーズとは違うんだな、と思わせてくれる筋書きだなと思った。
4冊目に出てきた登場人物、DogのトップのEmma(エマ)と、車椅子のMolly Doran(モリー・ドーラン)もこのシリーズに登場する。Molly Doranは愛想がないけど、Jackson Lam(ジャクソン・ラム)と持ちず持たれずの関係で私が好きなキャラクターの1人だ。
今回はShirleyが活躍するので、それも見どころだ。
4冊目が結構衝撃的の内容だったので、4冊目は少し物足りない感じがしてしまったが、相変わらず笑いありで楽しめた5作目だった。
6. 『Slow Horses』シリーズ
以前『Slow Horses』シリーズの本についてまとめた記事を載せたので、是非読んでみてください。