【洋書レビュー】『The Woman in Me』 by Britney Spears
1. 『The Woman in Me』by Britney Spears
2. 評価 ★★★★☆(4/5)
3. あらすじ
このブリトニー・スピアーズの回顧録は、ポップミュージックの歴史において最も期待されていたものの一つ。父親による13年間の成年後見制度から解放された後に書かれたもの。生い立ちから現在に至るまで、ブリトニーの自由、名声、母親であること、生存、信仰、そして希望に関する経緯が率直に描かれている。
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4. オーディオブックについて
配信日(Audible) 2023/10/24
再生時間:5時間31分
女優のMichelle Williamsが本書のナレーションをしている。聴きやすい声なので、1.20倍速で聴いた。3日で聴き終えた。なぜ本人が読まないのかな?と思ったが、最初にその理由がブリトニー本人によって説明されている。時間も5時間30分と短いので、サクッと聴けてしまう。
5. 感想(ネタバレあり)
図書館でオーディオブックを借りようと思っていたが、あまりに人気すぎて数ヶ月先まで聴けなそうだった。そのため、Everandにサインアップして聴くことに。
ブリトニーがデビューした当時、私は中学生だった。彼女のデビューシングル「Baby One More Time」が発売された時からブリトニーの曲を聴いたりミュージックビデオを見たりして彼女のパフォーマンスを楽しんでいた。ブリトニーの大ファンという訳ではなかったが、ブリトニーの曲やゴシップは常に注目していた。
このオーディオブックを聴いていて、あの有名な曲のミュージックビデオはそうやって作られたのか、とかブリトニーのプライベートではそんな事があったのか!舞台裏の発見がたくさんあり、聴いていて楽しめた。
ただ、後半NSYNCのJustin(ジャスティン)と別れたあたりからは、悲しいエピソードばかりで聴くのが辛かった。それと同時に、頭を剃った時の心情や、傘でパパラッチの車を叩いたりしたときの心情が痛いほど理解できた。
当時、ブリトニー頭がを剃った時、私は大学生だった。通っていたアメリカ人の大学の先生と、「Britny、Mental Breakdownしちゃったね」みたいな会話をした覚えがある。「私もいつかあんな風に頭を剃ってみたいな。人生に1回はやってみたいんだよね」と私が言ったら、先生が「なぜ?」と聴いてきたので、「女の人が頭を剃るって、本当に周りの事を気にしていないとできない状態だと思うんだよね。周りがどう思うかとか、仕事とか、世間体とか気にせず。それを行動に出来るってかっこいいと思う」と答えた。
ブリトニーは頭剃り事件の件について本で、「私なりの世間へのFU*K YOU!だった」と言っている。ブリトニーの視点から初めてこの件について聴いて、ブリトニーかっこいい!と思った。
父親にコントロールされたあたりの出来事は、かわいそすぎて、これ犯罪じゃないの?と思えるくらいひどいなと思った。Conservatorship(成年後見制度)に置かれている状況は、監禁されてる人と変わらいような状況に驚愕した。
歌って踊って、すごい才能があるのに、頭おかしい人みたいなレッテルを貼られ、すごいコントロール下に置かれている。こんなに有名なのに、虐待される事ってあるんだとびっくりしてしまった。
今年になって、パリスヒルトンとパメラアンダーソンのドキュメンタリーを見たが、このブリトニーの本を聴いて、当時のメディアの女性への扱いが酷すぎると痛感した。ブリトニーが本で書いていたように、男性アーティストが薬を使ったり、他のセレブと浮気をしても叩かれないけど、女性だと体型についての話とか、頭がおかしいという話になったり、差別が凄まじいと思った。こんな状況に怒りさえ覚える。
ブリトニーの元カレや会った人について実名で出てくるし、家族に対する思いも率直に書かれていて気持ちがよかった。
ただ、女優のReese Wiitherspoonのことは素晴らしいと思う、と突然有名人の名前が出てくるけど、なぜいいと思ったのか、何をきっかけでそう思ったのか、もう少し詳しくブリトニーの意見や視点を聴きたいと思った。
もうちょっと、詳しく書ける部分があったと思うので、すごく良かったけど星は4つ。ブリトニーを知っている人みんなにおすすめ!